M7級は日本のどこでも

 

●M7級は日本のどこでも 東京大学地震研究所地震予知研究センター長 平田直 氏

熊本地震の大きな特徴は28時間で震度7が2回続いたことだ。2回目はマグニチュード(M)7.3で、阪神・淡路大震災と同じ規模だった。住宅が約8千棟全壊し、地表には最大約2bの横ずれがあらわれた。
 活断層という言葉が一般に知られるようになったのは阪神大震災からだった。活断層は全国に約2千ある。国の地震調査研究推進本部は、M7程度を起こす可能性のある約100の主要活断層を調べた。2013年に公表された評価で、熊本地震を起こした布田川断層帯で30年以内にM7程度が発生する確率は「ほぼ0〜0.9%」だった。科学者や防災関係者はやや高い部類に入ると知っていたが、普通は「大きな地震は起きないんだな」と受け止められても仕方ない。
 地域評価に変えると、九州中部で30年以内にM6.8以上が発生する確率は18〜27%。16年版の地震動予測地図では、熊本県益城町宮園で震度6弱以上に見舞われる確率は28%。交通事故で負傷する確率(24%)と同じぐらい高い。科学的データが十分あったのに、伝わっていなかったのは残念だった。予測地図は安全な場所を探すためのものではない。「どこでも強い地震があるんだ」と思ってほしい。
 日本全体では、前震(M6.5)並みの地震は月に1回程度、本震(M7.3)と同規模でも年1回程度は起きている。地震という自然現象を小さくすることはできないが、被害は人の力で小さくできる。熊本地震と同じような地震は日本中どこでも起きると一人ひとりが理解し、地域の防災力を高めることが重要だ。

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