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レッツ・ゴー・ボウリング!


平成17(2005)年10月1日号

 第3章

 9月は、岡山国体(倉敷市・水島国際ボウリング会館)と

ジャパン・カップ(横浜市・新横浜プリンスホテル)を見学

しました。全国アマチュア選手のトップ・プレーヤーと男子

日・米・韓のプロが見せる世界一のスキルを見て、ひと昔前

のボウリング・フアンに多かった「唯一の関心事は、スコア

だけ」の人が、今は極めて少なくなったな、と思いました。

 

 休憩時間にレストランで交わされる観客の会話は、一様に

「高速回転ボール!とレーン・コンデイション変化と対応」

に集中していました。本質を知る「真のフアン」が圧倒的に

増えたのは、ひとえに大会を創設した(株)イースタン・

スポーツの絶え間ない努力と(社)日本ボウリング場協会や

(社)日本プロボウリング協会が結束した力の偉大さが実感

でき、業界の一員として心から感謝の念を抱いた次第です。

 

 さて、今月は研究者(大学教授・商業スポーツ論を

専門にしている人たち)との対話を、簡単にまとめて

みます。ごく親しくご指導いただいていますので、

具体的で忌憚のない内容でしたが、私の解釈も少し

入れています。

 

Q: いま、総合型の理念をよく理解し、応用して

*産業の理想を実現しようと努力しなかったら、

「次なる機会」はあると思われますか?

*より多くのフアン・リピーターをつくり、安定経営を目指す。

A: 10ヵ年の総合型構想は、まだ「道半ば」です。

正直言って、このような施策が何度もあるとは、

とても思えません。行政は、もともと臆病で日和見

だからです。ここに競って参入することは、全ての

スポーツ団体にとって愛好者を増やす、絶好機です。

 

次に、業界または産業の理想ですが、これからも

トレンド・マーケテイング一辺倒であり続ける限り、

将来性はほとんど見えない(ないとまでは、言えない)

でしょう。

 なぜなら、トレンド志向にしては、ボウリング自体

が若者やヤング・フアミリーの「娯楽アイテム」と

してコモデテイ化(日常的なものになり、何らの感動や

魅力が感じられないこと)しつつあるからです。

 

 また、長くトレンド志向を続けてきた*弊害かと

思われますが、外部の人からみれば、業界に確かな

「グランド・デザインが、まったく感じられない」

ことが問題です・・・。

*スポーツや芸能有名人がらみの話題づくりが主流の手法。

 

 ご存知のようにトレンド市場は、テレビや新聞など

マス・メデイアへ、絶え間なく「報道ネタ」を提供し

続けないと必ず死に絶えてしまいます。

 

 ネタ切れのときは「ヤラセ」を選択するしかない

わけですが、これはものすごくお金がかかります。

トレンド志向は単独のボウリング場ではとてもでき

ない相談ですから、全国組織のボウリング場協会が

ここに努力を傾注しておられるのは正しいことです。

が、個々の地域ボウリング場がイベントや話題づくり

を怠けており、いつも中央の仕事に『おんぶに抱っこ』

ではいけません。他人任せ体質が見えますね。

 

Q: 次の「ボウリング・ブーム」は、ありますか?

A: 前述のような基本的理由で、昔のようなトレンド

志向一辺倒だったら、再びブームになることなど、

ほとんど考えられません。

 

 確か、コンピューターによる自動記録装置AS

(オートマチック・スコアラー)が登場したころ、再び業績

が大いに上がりましたが、次のように切実な理由が

あったのです。

 

 実は、当時の物価水準でも、ボウリングは依然と

して安上がりで、楽しい「1、000円レジャー」

だったこと、レジャーとITの最新技術の「意外な

組合せ」が、猛烈に新鮮だったのです。しかし、

結果が「トレンド・・・再び」でしたね(笑い)。

 

Q: いまは閉塞感の強い産業ですが、今後のアドバイスを

お願いします。従業員により良い給料を払いながら、

更なる投資が可能な経営とは、どのようにすべきでしょう

か?

A: もし、これからも全てのボウリング場がトレンド志向

だったり、壮大な規模のゲーム機を置く「若者の遊び場」

を目指すとしたら、今後もラウンド・ワン社的なコンセ

プトと大資本に、ずっと負け続けるでしょう。

 

 「あれは、ボウリング場とはいえない」と批判する向き

もあるそうですが、若者層やヤング・フアミリーに焦点を

絞り、持てる経営資源を重点投入する優れた戦略です。

 

 大型店舗を次々と出店しており、大きな投資が必要

ですが、上場による資金調達も順調ですし、欠点がある

とすれば早過ぎる事業展開で、現場マン・パワーが整い

難いことぐらいでしょう。今後、R1社の手法をまねる

ことは、普通の事業家にとっては難しいでしょう。

 

 今後、旧来のボウリング場がとるべき戦略は、「待ち」

の姿勢から脱皮、「外へ打って出る」ことしかありません。

 

 戦略のヒントは、総合型構想にありますが、具体的な

戦術は多くの都市を舞台に長期テストを続けている宮田

戦略が参考になるでしょう。地域の差(民度)を勘案し

ながら進めることが大切です。

 大衆のボウリング・ニーズは、単純な娯楽だけでは

ないことは、行政との提携行事から判ります。

 

 しかし、宮田さんが示している戦略と戦術は、従来の

業界手法とは異なり、時代や地域社会の人々のニーズや

欲求にあわせる、イノベーションと呼ぶべきものです。

イノベーションは、「実行と継続が命」です。

 

 今後は、経営者と現場の強い決意と長い継続的な努力

が要求されます。しかし、ボウリング産業が総合型構想

に『手を上げることの新鮮さ』が世の中にあり続ける限り

、大きく結実するでしょう。

 

 体育行政や学会でも、他の種目を展開する商業施設

(アスレテイック・スイミングゴルフなど)の動向に

注目していますが、多種目を志向するクラブ理念から

すれば、競合するようなことはありえないのです。

(文責・宮田哲郎)

 次号予告: 5,000万人キャンペーンとボウリング    

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