全国ボウリング公認競技場協議会ロゴ全国ボウリング公認競技場協議会
Japan Association of Registered Bowling Alleys

普及活動のページ「目次」へ

普及活動のページ
レッツ・ゴー・ボウリング!

宮田 哲郎

(社)日本プロボウリング協会
(社)日本体育学会・体育経営管理部
会 員

平成18(2006)年10月1日号


第15章 今年のレジャー白書を読んで(続き)



 予算の基礎資料となるボウリングの需要予測と「強み、弱み」のSWOT

分析を仕事にしているので、白書巻末のコウフオート分析が貴重です。

とくに、人口構造の高齢化が進むなか、2、010年の参加人口予測(現在

より300万人以上少ない、2、010万人)は必ず当たることでしょう。


 ここ20年間のデータを紐解きますと、大幅な参加人口の減少がすでに

始まっており、現場は長引く平成不況を言い訳にしのいできましたが、

根底にはもっと本質的な需要変化がはじまっていることが分かります。

商品アイテムとしてボウリングのレトロ化、設備の老朽化、新鮮さと

魅力を失った営業コンセプト(幹部社員のマンネリ)、若者人口の減少

、競合の出現など枚挙にいとまないほどです。


 白書を読み込むとがっかりすることばかりです。

 参加人口減を補うものは、「リピート率のアップ」しかありませんが

、業界50年の歴史でリピーター造りに成功したセンターは少なく、

一見客や暇つぶし客に頼ってので、「見るべき、ノウハウ」がほとんど

蓄積されていないのです。


   1.日本ボウリング評議会(BCJ)に期待する


 おりしも日本ボウリング振興協議会(NBCJ)が発展的に解消、

BPAJ・JBC・JPBAなどが中心になり、日本ボウリング評議会

が誕生しました。結束した業界がどのようなナショナル・キャンペーン

を打ち出すか、固唾をのんで見守っています。


 米国ボウリング史では、競技団体ABCと経営者組織のBPAAが、

それぞれの城を守るため「参加規程」で互いに訴訟を起こした例があり

ますが、業界の縄張りを競っているときでありません。一部にある、と

いわれる不協和音が心配です。


 思えばアメリカの伝説的成功は、後世 LTBに結実したリーグ・

ボウラーを育てる「100万ドル・キャンペーン」がきっかけをつくり

ました。時代の需要を捉えた運動は、教会を地盤とする地域社会や

カンパニー・スポーツ興隆の時期につながって大成功したのです。


 スポーツ社会学は、1930-40年の大不況に発するニュー・デイール

政策が国民のスポーツ振興の礎となったとしますが、成果は10-20年

後に現れたことに教えられるように思います。60年代から70年代の

米国社会の動きは、*ロバート・パトナム教授の名著

*「孤独なボウリング」に詳しく書かれています。

     
*9月1日号の全公協たより、参照。


 わが国では、ブーム以降、「時代の要請」に気がつくこともなく、

まして総合型計画にあるニーズに乗ることなど、想像もしない現実が

あります。業界は総合型構想のような「お堅い」ものは、誰かが成功

するまで「うかがって」いるようです。無理もないと私ですら思うの

ですが、BCJのような組織がこれに当たるのはどうかと聞かれても

、果たして馴染むのか、ノウ・ハウはどうするか、ツールは・・・

正直言って分かりません。


   2.ともあれ、事態は進展している


 11月、福岡県体協から「総合型クラブ・マネージャー研修会」に

出講要請されました。*テーマは「クラブ経営とマーケテイング」です。

スポーツ・マーケテイング総論、我々の種目が持つ機能、属性と目的別の

マーケテイング、そして地域におけるボウリング場の機能と利用の現状、

最後に総合型構想との相関関係(マッチング)をお話します。


     *平成18年度 福岡県体育協会

     総合型地域スポーツクラブ育成事業

「ボウリング産業に見るエリア・マーケテイング」宮田哲郎 参照。

↓画像・タイトルをクリックするとPDFファイルで表示されます

平成18年度福岡県体育協会総合型地域スポーツクラブ育成事業「ボウリング産業に見るエリア・マーケテイング」宮田哲郎

平成18年度福岡県体育協会総合型地域スポーツクラブ育成事業「ボウリング産業に見るエリア・マーケテイング」宮田哲郎平成18年度 福岡県体育協会
総合地域スポーツクラブ育成事業
「ボウリング産業に見るエリア・マーケティング」宮田哲郎

 この内容は、日本体育協会本部講習会、北海道・神奈川県・熊本・岡山

佐賀・香川など、講習会をずいぶんやりました。種目の特性・機能や

ボウリング場の考え、現状を正しくご理解いただく助けになったと自負して

います。35年以上も社会体育を学んできて、本当は手弁当でもやりたい

ことですから、疲れも忘れるほど楽しい仕事です。


 一部の県を除いて、開催県のボウリング場協会や全公協が「情報交換会や

研究会」を前後の日程で開いてくれました。「遅々とはしているが、着実に」

事態は進んでおり、ここ数年内に成果が現れると確信します。


総合型対応「完全テキストやカリキュラム、集客マニュアル」など5種類、

仮説・実証を繰り返しながら営々とつくってきました。福岡のマーケテイング

草稿は、クリックするとお読みいただけますが、一部の関係者は批判された

ように感じるかも知れませんが、れっきとした科学研究の成果であり、業界の

悪口ではなく、一般論として通用するものです。


   3.「ボウリング慣用語字典」400語、ほぼ完成!


 上梓にはまだ数ヶ月かかりますが、パソコン上では、ほぼ完成しました。

 投球技術、ドリルなどスキル用語や経営管理、ボウリング社会学、歴史、

各種統計など常備マニュアルとして、あらゆるレベルの人が使えます。


 見本に、米国プロ協会PBAとアメリカ場経営者協議会BPAAを

切り取って、転載します。印刷して、早く、お届けしたいですね!


  ○ピー・ビー・エー 略称PBA 米国プロボウリング協会

    Professional  Bowlers

    Association of America


    1958年(昭和33年)、オハイオ州アクロンの

    弁護士エデイ・エライアス(Eddie Elias

     −1999)の提唱で、ダン・カーター、

    バズ・フアジオ、カルメン・サルビノなど、当代の人気

    プレーヤー33名を集めて設立された。若き日の情熱が、

    「プロの夢」を実現させたのである。


    当時、スポーツ・キャスターとしても有名だった

    エライアスは、PBAプロの*スペシャル・イベントや

    30年間以上も続いているPBAプロ・ツアーを、トップ

    企業のスポンサーを得て、*全米ネットTVでオン・エア

    させた。


    番組はプロ・バスケット(NCAA)に次ぐ*人気があり、

    家庭のボウリング熱を沸騰させた。生まれたばかりのTVが

    1960-70年代のボウリング・ブーム発生のきっかけ

    をつくったのである。

      *「MAKE THAT SPARE」

      *「JACKPOT BOWLING」


    PBAツアー成功とリーグ・ボウリングの普及が、60

    −70年代におけるブームを生み、当時では驚異的な1億

    ドル産業に躍進した。ボウリング機械を売るAMFや

    ブランズウイックは証券市場の花となり、米国ベスト・

    カンパニー100の上位にランクされた。


    現在、12カ国にわたるPBAメンバーは4、250名

    が在籍している(図  )。2006年度トーナメント数

    21。TVは、ESPN(エスパン)である。広大な米国

    で州(地域)ごとに開催されるリージョナル(地方)大会

    は168本(2005年)である。


    現在、ESPNは世界トップの技術集団PBAツアーを、

    毎週放映している。2005年のPBAダラス・オープン

    は、視聴率1.8をマーク、全米160万世帯がプロの

    醍醐味を楽しんだことになる。


    また、例年 東京で行われる男子プロの人気トーナメント

    「ジャパン・カップ」東京体育館 特設レーンは、PBA

    プロの上位独占に終わることが多いが、2005年の決勝

    最終日は2,688名の観客が入場した。世界のスーパー

    プレーをまじかに見る絶好のチャンスであり、フアン垂涎

    の的である。



  
○ビー・ピー・エー・エー (略称)BPAA

    Bowling Proprietors

          of America


    米国ボウリング場経営者協議会の略称。

    1932年( 昭和7年) 、米国デトロイトで創立された。

    BPAAは誕生以来、世界ボウリング゙産業のオピニオン・

    リーダーであり、さまざまなプロモーションに励んでいる。


    BPAAセンター数は3、285センター(2003年)、

    USBC公認センターは5、773センター、レーン数は

    112、822レーンである →USBC。


    米国のボウリング・フアン(USBC公認リーグ参加者)は

    300万人以上、地域社会の社交ツールとして*全スポーツ

    種目の首位にある。ちなみに、ゴルフ、ジョギング、ソフト

    ・ボールを楽しむ人の各2倍、子どもを含むサッカーの3倍

    、テニスやスキーと比べて4倍の参加人口がある。


    *ロバート・パトナム著「孤独なボウリング」2005年

    副題―米国コミュニテイの崩壊と再生− 柏書房より


    1996年BPAAリサーチは、参加人口を9、100万人

    としている。政策社会学教授R.パトナム(ハーバード大)

    の分析によれば、「レトロ・イメージ」が強いボウリングだが

    、依然として「もっともメジャー」なスポーツとしている。


    しかし、米国人ライフ・スタイル変化によるリーグの凋落は

    激しく、一般ボウラーは、1980年から93年に約10%

    増加しているが、リーグ自体は40%もの減少(グラフ)を

    示している。


    リーグ減少の原因は、長期間の束縛が嫌われてきたこと、

    他種の楽しみが増え、住宅の郊外化によって通勤時間が長く

    なり、教会や政治運動の参加、PTAなど地域社会の濃厚な

    つきあいが薄れてきたことをあげている。


      BPAJは、(社団法人)日本ボウリング場協会の略称。

      →(社)日本ボウリング場協会。



 では、また来月!  (遅い夏休み)伊豆高原にて。

普及活動のページ「目次」へ

全国ボウリング公認競技場協議会「トップページ」へ