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宮田 哲郎

(社)日本プロボウリング協会 (社)日本体育学会・体育経営管理部会員

第65章

平成22(2010)年12月1日号


メアリー・カサット 画
目次
第65章
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第55章
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第2章
新時代2
第1章
新時代1
はじめに


 12月号は、原稿がかなり遅れました。

 11月末から、2週間で三度も関西へ足を運んだ、からです。

関西全公協セミナー(桜橋)と大阪府総合型クラブ(53クラブ)の研修会

に出講、ボウリングは「地域スポーツのブランド」になると言う趣旨を申し

あげました。


 大阪府門真市で行なわれた大阪体協講習では、スポーツ少年団の本部長

に持論を申し上げ、懇親会では総合型クラブとの連携について、忌憚ない

ご意見をうかがう席となった。地域スポーツの振興とボウリングの役割、

性能について持論を申し上げ、強く確信するところが多かった。


 再会を約して、帰路、大阪から岡山へ、中国地方の体育行政のリーダー

と会い、故・安武民祐プロの霊前に参ることができた。国策参画について

協働してきた同志だけに、感慨ひとしおである。


 依然として、業界は「コンセンサスが不充分」であり、このまま時期を

逸するかもしれないという恐れが、振り払うことができないでいる。現場

は場内業務に埋没し切っており、センター外へ出る余裕はなく、気配すら

ないからである。


 幹部は売上至上主義、対前年比に一喜一憂するばかり、ボウリング事業

の社会的責任(CSR)、社会における利用価値と真実をかんたんに見限

っており、この風潮は容易に改まらないと悲観している。閉塞感を抱いて

いるのは、私も同様である。


1.ボウリングはコミュニテイ・ビジネス

 言うまでもないが、事業は地域の信頼と信用があって成り立つ。

 行政でいう地域は小中学校の人口1万人程度の広さの学校区を指し、

全国には1万を超える学校区がある。総合型クラブの拠点は学校区に

あり、センター商圏と同じである。このようなコミュニテイは総合型

クラブを介して行なえば、体験会などは、かんたんに実現できる。


 地域密着のボウリング事業で、テレビを利用するPRはオーバー・

スペックであり、単一企業にすれば資金の無駄遣いと指弾されること

がありえる。体験することは『くちコミ』機能につながるだけに、

最優先されるべきである。


 関西から中国へ移動するとき、関西で最大の繁華街、千日前などを

視察したが、いかにも交通至便であり、ここにもコミュニテイがある

ので、私の手法を応用できると感じた。機会があれば、ぜひ試したい

と思ったしだいである。


2.ボウリングの魅力は健在である

 前号で指摘したが、参加率を見るとボウリングの魅力は健在である。

 地域には「ボウリングしたい人」が、まだまだたくさん居り、若者

 には依然として仲間と楽しむ便利ツールであり、やれば面白いので

 、お金があればやりたいのである。


 しかし、徐々に旧来の需要に翳りが出ている。

 本当に翳る前、スポーツ需要をものにする動きを本格化させたい。

 準備も調査も行政へ提案する活動さえ、済んでいる。結束すれば、

情報も充分、技術移転もできるが・・・、このまま限界産業の道を

歩んでもよいと思っているわけでもあるまい。


3.シニア「もうひとつの視点」

 前号で、ブーム時代のボウリングは豊かなアメリカ文化の象徴と

してとらえられたこと、種目別「休眠率」でボウリングが第2位で

あること、シニア世代に当てはまることを指摘した。


 事業で新しい価値を生み出すことは容易ではなく、経営リスクが

あるので、企業は新しい収益源があっても「様子見」をきめこみ、

評価が定まるまで動かないと申しあげた。だが、本件は様子見して

いると完全に出遅れることを指摘したい。


 さらに、熟年プロモーションは、商品に対する知識と見識が不足

 している者を*企画に参加させてはならないとも述べた。

 *企業理念でしかプロモートできないレベルの人を指す。


 真に価値のある商品は、繰り返し購入されている。

 また、世の中には不要・不急のことに、あえて出費する人たちが

無数におり、本来 文化や生活を楽しむには金がかかるのである。


 シニアは、万人向きではないほうがよいと思う。

 この階層は、「価格より、価値を問う」からである。

 一定時間のレーン数は有限だが、スポーツの奥行きを楽しみ、度々

来場する顧客を、増やしたい。暇つぶしではなく、自己を高め、文化

を楽しもうとする人たちである。


4.日本のボウリング150年!

 1週間ほど前、BM会による「2011年カレンダー」を見た。

 5,000年前のエジプト遺跡で発掘されたフランダース・ピートリー

の論文集「エジプト考古学叢書」にあるイラストを模した絵柄で始まる、

12カットの写真集であり、素材は米国(ABC/WIBC)である。


 かって,AMF社がわが国のユーザー向けに配布した「パーフエクト・

ボウリング」から転載しており、楽しいアイデイアである。だが、ここに

は1861年(文久元年)長崎の記述がなく、ちょっと残念に思った。


 来年は、「龍馬のジョーク」が象徴する日本ボウリング150年である。

 すでに竜馬とボールを配したイラストが考案されているが、日場協が19

80年代に作成したポスターを使いたいと思うのは私だけではあるまい。


 あえて言っておきたいことがある。

 歴史キャンペーンを業界センスの漫画やイラストですますことだけは、

止めたい。居留地のボウリングの学術論文を書かれた大学教授がおられる

(1990年代の文部省助成研究・長崎純心大学紀要)からである。


 業界の俗説を、マス・メデイアがすぐに信用するとは思えない。できる

だけきちんとした証拠を集め、業界の力とする機会でもあろう。

 また、150年行事は「ボウリングの世界史」を紹介する好機でもある。

ここも幾つかの*壮大な論文があり、研究者の許諾を得てから、発信する

正攻法をとっていただきたいのである。

 *1994年「伝統と変容・九柱技をめぐって」蔵持不三也など。


 ボウリング振興の正攻法は、時代文化を掘り下げ、商材を磨き上げ

、ボウリングの特性を最適化、広くPRすることである。地域では、

国策に参画することが最短距離なのである。

 *パッケージングを改良、商品をマーチャンダイズすること。

AMFワールド・カップより(エジプト)
   AMFワールド・カップより(エジプト)


    では、また来月・・・。よいお正月を!

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