普及活動のページ レッツ・ゴー・ボウリング!

宮田 哲郎

(社)日本プロボウリング協会 (社)日本体育学会・体育経営管理部

第73章

平成23(2011)年8月1日号

目次
第73章
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第71章
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第68章
第67章
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第64章
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第3章
第2章
新時代2
第1章
新時代1
はじめに

 現代のスポーツをプロ抜きでは語れない。だが、(社)日本プロボウリング

協会は公益法人化(2012年予定)について、どう考えて進めているのか、

いつものように議論はまったくはじまっていない。いささか、不思議である。


 私が国のスポーツ振興政策に強くインスパイアされ、試行を志した

したのは、2000年8月文部省(当時)保健体育審議会が答申した

「スポーツ振興計画のあり方」に明るい未来を予感したからでした。


 壮大な国家戦略で*「ボウリングで出来ることは、何か」と思い、

体育行政の研究者(大学教授や行政関係者)の教えを請い、質問を

連発しました。結局、応用社会学をあらためて勉強することになり、

近頃になってやっと「地域に役立つ」ボウリングが見えてきました。


*「スポーツ振興基本計画」について・筑波大学 八代 勉教授など。


 いま、業界の振興策は、足並みがなかなかそろわないようです。

 消費が成熟し、姑息なセールス企画では通用しない時代、今こそ

国のスポーツ・キャンペーンに習って、「より上位の概念」で事業を

再考することが必要ではないでしょうか?


 この「普及のページ」は、ネットで見つけにくいと言われます。

 やっと見つけても、意味が判らないとおっしゃる方が減り、ボウ

リングを仕立て直す、私の提案に共感する人が増えて、嬉しく思う

このごろです。


1)社会で有用である

 10ヵ年で最大の収穫は、地域社会で役立ったことです。

 総合型地域スポーツ・クラブ人脈で集まったキッズやジュニア

と保護者はみなボウリングに魅了されました。いうまでもなく、

親子の交流、地域住民の交流におおいに役立ったのです。


 知りたいことはボウリング場が地域社会に受け入れられる要素

、有用性はどこにあるのかでした。また、総合型クラブや地域の

スポーツ体育行政がどのようにリアクトするかでしたが3−5年

と続けているうちに互いの意思が通じ、疑問も氷解しました。


 単に「遊びと看做されたボウリング」採用を進める各種提案書

や教材の作成はむずかしく、行政やクラブ関係者の意見を聞き、

地道に改良する作業に3年以上かかりました。キッズとジュニア

、シニア、成人女性と男性、地域の子ども会、自治会、青少年育

成会など、教育的な団体がボウリングする目的を十分取り入れた

プロモーション・ツールをことごとく再整備しました。


 総合型スポーツ・クラブの役割は、スポーツによる地域振興と

社会問題の解決ですから、万人向きの種目には強い適性がありま

すが、現場には大きな問題がありました。やっと実現した行事の

あとで、再来場を促す知恵は「招待券や割引券」しかない発想の

貧しさです。長い間、客は自発的に来るものと思いながら、待ち

の姿勢で安閑としていたからです。


 人気に溺れ、商材の絶え間ないマーチャンダイズと更新を怠け

、「遊び以外の目的」でゲームする場合のサービスのあり方を研究

しなかったのです。安物の遊びアイテムと、*子どもたちの教育

的なボウリングの違いを訴求することを忘れていました。

 *幼児テキストは「学習指導要領」を反映させ、解決した。


 ことしは公益法人化されたJBCと場協会、来年は*プロ協会

と三者が結束、ボウリングで「地域おこしに奔走」すべきです。

組織がそろって「おおやけの性格」を持つこと、このような機会

はじつは画期的なことではないでしょうか?


 幸い、総合型地域スポーツ・クラブにおけるボウリングの評判

は上々、クラブの機運は盛り上がっています。ちなみに、今秋か

ら来春にかけ、*福岡県と岡山県の当該行政は、県内の3都市で

ボウリングによる「クラブの普及と実技研究会」を計画、私など

も協力して進めますが、順次 他県にも波及するでしょう。

 *JARBA(金子局長)03−3453−2725


2)収益の複線化と公益

 参加人口が多く、年代や性別を問わず、一定の人気を保って

いても、若者世代では「ボウリングのコモデテイ化」が確実に

進んでいます。しかし、悪天候やグループで気軽に楽しむとき、

やはり最良の選択肢であり、するスポーツ(的な遊び)として

も依然として首位にあります。


 10−20歳の若者にはレトロなイメージが出初めているが

、事後は皆がやっぱり楽しかったと言ってくれる。人気は根強

いが、暗いイメージがつかないように設備を絶え間なく更新、

場内はくまなくクリーニングすること、リピートさせる動機付

けとなるスキル・アップ情報の提供につねに注力すべきです。


 一方、評価は「子ども会連合会」でも最高レベルです。

手がかからず、参加者は大喜び、安全・快適なプレー環境と

対費用効果でもベストです。でも、運営によく協力している割

に「最来場をうながす」仕組みは皆無に近く、楽しく、美しい

募集ポスターの提供という初歩的なサービスを怠っています。


 子ども会や親子は、大会で来場したら、つぎは「なんらかの

理由」(後述)がないと来ません。卒業や家族の誕生日などの

記念日が有望ですが、米国では[バースデイ・パック]が好評

です。


3)日場協のデータが使える

 私は平成11年の「メモリアルデイ・キャンペーン」調査*

(社)日本ボウリング場協会が役立つと思い、米国のキッズ・

バースデイ・プログラム(BPAA)をベースに総合型クラブの

サービス・プログラムに取り入れる研究を進めています。

 *10年前の資料は、中小企業庁の助成で制作された。


 結局、国策に協力して、集客も地域貢献も実現できました。

こんご、ボウリングの公益が議論されるでしょうが、策定は

むずかしく、大きな時間のロスがあります。一般に振興策には

告知などで大金がかかり、どうしても商業主義の匂いがこもる

ので、長続きしない欠点があります。


 結局、いまは「公益とは何か」を議論しながら、地域振興の

ボウリング・プランを全国展開、万単位の見込み客を動かし、

ボウリングの魅力に気づき、リピーターとなるシステムを試行

するときです。娯楽のボウリングは「*終焉する方向」と指摘

する専門家が出てきましたが、*国策推進のアイテムとしては

「いちばん、優れている」と行政は高く評価しています。

 *総合型地域スポーツ・クラブ育成アドバイザーなど。


 本来、これは経営者の仕事で、中長期経営戦略の中核です。

ドラッカーも指摘していますが、見込み客は世帯数だけあり、

いくらやっても尽きない、大海に小船で乗り出した感がつきま

とうものです。業務は「雇われている身分の人には、ほんらい

向かない」ことに注意が必要です。短期の成果をいつも求めら

れるからです。


4)業界の若返りに期待

 日場協トップが若くなりました。

 組織のガバナンスは、依然、大切ですが、新市場を開拓する

ことに敢然としてチャレンジする組織でありたいものです。


 また、市場はプロをことのほか好みますから、地域で先頭に

立つ有為なプロの人材を育成するときです。投球の技術ばかり

でなく、地域需要に応えられる知識と技能を修得することです。


 しかし、*現在のインストラクター部門の教育方針を修正する

必要があり、現状では*組織内のコンセンサスも不十分です。

 *依然として、投球技術ばかりの教育に偏向している。


 私見ですが、公益法人化はボウリングという事業と商材のあり方

を見直すチャンスです。ボウリング企業は、地域社会で有用か?

ボウリングの公益とは、そこで適正利潤を生むには、何をするのか

・・・など業界コンセンサスをはぐくむ必要があります。


 一方、業界の一部がガラパゴス現象を起こしています。

だが、明るい方向もあります。とくに武部体制のJBCとBCJ

の役割に期待することは無数にあり、必ずかなえてくれるだろうと

楽しみに思っています。


 組織間の不和や意見の相違はいつの世にもあることです。

 しかし、地域をスポーツで振興しようと、大きく舵を切った新法

「スポーツ基本法」の成立で、地域における「公の需要」がはっきり

見えてきました。内輪もめしているときではありません。


 いま、小事にこだわり、大事を見失うことがあれば、ボウリングの

再生と「第2の創業」などは不可能です。リーダーのパラダイム・

シフト、事態収拾の手腕が問われています。


 (次号予告)10か年の総轄A

1)体力勝負の流れ、勝者は1社だけか? 

2)この2−3年で、業界の将来が決まるのだが、

3)みんながWIN=WINになれる戦略は、三つある


* 旧来路線しか考えない、業界組織は当てにならないという

経営者が増えている。本当に、そうだろうか?「組織の方向

転換と商材のリフオーム、有用な人材の育成と起用」など。


 公益と地域におけるプロの役割を考える。

いまやセンター数を超えるプロの仕事は、玉投げだけでは、

雇用できない。いまこそプロの自助努力が必要である。



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