宮田哲郎の
普及活動のページ


(社)日本プロボウリング協会 (社)日本体育学会・体育経営管理部

第84章

平成24(2012)年7月1日号

水玉の服の少女 キスリング画
水玉の服の少女 キスリング画
目次
第84章
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第2章
新時代2
第1章
新時代1
はじめに

前号の続きで、進歩的な経営者、クラブの有力者との議論です。

ドラッカーにヒントを得ることが多いのですが、社会の理解と共感を得る企業

のありかた、行動などは研究者、マス・メデイアの発言が有益と感じました。


「地域クラブを支援すること」が公益につながり、業界組織の公益法人化と

ビジネス、即ち「収益の複線化」につなげる手法に、興味が集中しています。

今回 少し、書きますが、現場の『仕事を仕分ける』必要も感じています。


一方で、1990年代後半から続々と誕生している、ソーシャル・ビジネス

(社会の問題を解決するNPOなど、第3セクター)の研究と交流を続けて

います。実際、総合型地域スポーツ・クラブはスポーツ専門NPOですが

、BPAJ事業と共通するところがあります。


1)ボウリング事業は、地域の活性化に協力できる

ドラッカーは、「21世紀はNPOが台頭する!」と喝破しました。

地域社会のさまざまな生活問題で、ボウリングなら家族や住民交流など

の問題解決に協力できます。現場の人なら、みんな知っていることです。


ボウリング普及で「学校体育に採用される」ことは理想ですが、こんごは

地域の問題解決に協力していると経営環境が次第に改善されるでしょう。

西の経営者から「儲かりまっか?」と聞かれ、黙って肯くようにしています。


地域問題は特定非営利法人(npo)や協同組合の仕事ですが、現場センター

がこれに協力します。このようなコミュニテイ・ビジネスは、すでに数万はある

のですから、提携チャンスはたくさんあるはずです。


NPOは収入が少なく、弱いサービス力とマーケテイング力に悩んでいます。

聞けば、一部の有力ボウリング企業も動き始めていますが、一般企業が応援

する動きが急速に進み、とくに「地域貢献室」とかCSRセクションをもつ上場

企業の関心は並みではないと聞きます。


2.業界問題の解決とは

私の専門は、マーケテイングとボウリング・セールスですが、いまほど現場が

疲弊している時期は少なく、まったく希望を失ったブーム・ダウンのころとほぼ

同様なふんいきを感じるセンターがあります。人手をリストラしすぎて、有為な

人ほど元気がないのです。


若者対策はこんごも続けるべきテーマですが、収益の複線化を目指した仕事

は『ボウリングを待っている』わけではなく、こちらから仕掛けてゆくものです。

結局、業界は狭い了見に陥りがちな「何でも自前主義を捨てる」ことが大切と

思います。


それには、行政や地域クラブとセンターの*三者の「互酬関係」と市民参加の

ネット・ワークづくりに励んで、よい人脈を育み、経営環境を改善するのです。

*相互がWIN−WINであること。関係性マーケテイングの原点。

やはり、告知・集客のすべてが自前主義では、たかが知れています。


しかし、業界に然るべきスキル(仕事の知識と専門技術)を獲得させる機会を

中央組織が一致団結してつくらないと、これも名人芸として終わるでしょう。

ボウリング場が地域行政や地域クラブに協力、スポーツNPOを支える主婦や

定年を迎えたシニアなど、ボランテイアの参加を助けます。


なかには有為な若者が多数いて、やりがいのある、愉快な仕事です。

また、地域スポーツ行政と協働するので、思わぬ大事業(千人に近い市民大会

や種々のスクールなど、)が持ち込まれ、幸せな気分にひたることもあります。


われわれは「遊び」需要だけで進むわけには、ゆきません。

地域社会におけるボウリング場のありかた、哲学などは「ひとこと、CSR」と

いえば想像がつく、よい時代になりました。下手な説明はいりませんね。


要は、CSRを基点とする社会運動をボウリングで展開することです。

最低でもパンフレットやポスターなど、企業理念に通ずるツールを制作して

、体験ボウリング会で使用する教材などを用意するようになります。


公表されていませんが、総合型地域スポーツ・クラブ設立と運営で使われた

費用は国と地方自治体の10ヵ年の合計で250億円以上といわれています。

このような大事業に種目の専門家が黙っている訳に行かないのが私の立場

ですが、こんごは公益法人となった組織の「まとまりで対応する」時期です。


私は松下幸之助さんのことば、「会社は社会の公器」が好きです。

地域の理解と共感によって生きるボウリング場になりたいのです。


3.公益で収益を複線化する

すでに、一部の有力会社は真剣に検討しています。

公益需要を顕在化するために、いろいろな条件を早く整備する時期

です。まとまらないと公益事業とは思ってもらえないことがあります。


都道府県 体育行政や全国のクラブ連絡協と「特約」、人的サービス

の条件を整え、ボウリング普及の「ミッションをよく心得た人材」を育

てないといけません。私的ですが、準備はすすめています。


仕事の順序はやはりキッズとジュニアなので、世界一の実績をもつ

、おなじみダン・ヒルマン(前BPAA会長)氏のカリフオーニア州フリー

モント市における20数年のジュニア・プロモーション・レポートを連日

読み込んでいます。ユース・プロモーションは、公益に欠かせません。


100ページに及びます。同氏が家業して経営、地域活動した貴重で

豊富な事例の先進性、ボウリング場経営者の卓越した思想、地域に

おける信用の創出、同氏の名声がひしひしと伝わってきます。

*Don Hillman クローバーリーフ・フアミリーボウル(44レーン・2センター)


思えば、いまほどジュニア・キッズを核とする家族の開発がやり易い

環境になったのは、公益法人化のおかげです。業界コンセンサスの

早期収束、ツールの開発と人材の育成、地域行政へのアプローチ

をいち早くすすめるときです。


依然として、投資回収率と即効性を云々して、批判する人がいます。

思想は個人の自由ですが、このような人が公益を担った業界の将来を

スポイルしたら、どうなるでしょうか?


公益と名がつく仕事は、信用と信頼がすべてです。

すでに1道1府15県で、ボウリング種目の効用と場の協力など話して

きましたが、即効性がないという業界の声は、返す言葉がありません。

ものすごく早く反応することがよくありますから、まずはやることです。


4.怒りさえ覚える、様子見・・・

問題は、早期に業界コンセンサスが一致すること。チャンスを逃すキケン

があるのです。しかし、オピニオン・リーダーと思しき方々が様子見ばかり

しているように見えて、思わず怒りを覚えることがよくあります。僭越かも、

知れませんが、正直な感想です。


業界役員は大概ボランテイアですが、権限はあっても、給料なしで、謗り

をうける覚えはないでしょう。事情は兎も角、社会で役立つことは「やって

みないとわからない」のです。


とにかく、早くやることです。ただし、市場は広大な地域社会にあり、動機

は公共スポーツの普及で市民の利益を顕在化することですから、簡単に

見切ったり、すぐ撤退するなら、相手も迷惑、信用を失いますから、参画

しないのが正解でしょう。提案する側にも、一定の責任はありますから。


私ごときが怒っても、業界は痛くも痒くもないのですが「怒れる若者」の

ひとりでありたいと思っています。考え方が、若いのです・・・。何しろ、カネ

がかからず、いつも暗い従業員の顔が輝いて、子どもと保護者、祖父母

の三世代家族がボウリングで喜び、行政も歓迎するのです。


最後に、自社の仕事をよく「仕分けて」みて、ください。需要が極端に片寄り

、既存客だけ、目前の業務だけに労力を注ぐ事態になっています。いわば、

その日暮らしです。将来の仕事、公益の仕事は、誰が、どうやってすすめる

のでしょうか?          ・・・ 以下。次号。



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