宮田哲郎の
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(社)日本プロボウリング協会 (社)日本体育学会・体育経営管理部

第85章

平成24(2012)年8月1日号

一人旅の娘
一人旅の娘
目次
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はじめに

米国から帰りました。1週間以上の滞在中、ずっと感じていたことは「家業」

としているアメリカ経営者と当方との「大きな違い」でした。大概はサラリー

マン化している当方ですが、会議でもむかしの進取の気概はとうに失せて、

大事な開発会議で目が輝いているひとがまれになりました。


提案しても、会議で返ってくることばは・・・?ばかり、もうチャレンジする気は

、ないのでしょうか。しかしながら、開発とは、仮説とあくなき実験とチャレンジ

、検証の繰り返しです。現場の大変な事情はとっくに判っていますが、これで

は「限界産業への道」を歩むばかりです。


前号の続きで、進歩的な経営者、クラブの有力者との議論です。

話していると意外なことに気づきました。「公益とボウリング事業の相性」

というところで、むしろ「矛盾している」と思い込んでいる人が多いことです。


わたしは「地域クラブを支援すること」が公益につながり、業界組織の公益

法人化が「収益の複線化」につながるといっても、首をかしげる・・・のです。

また、CSRという言葉でけげんな顔をする人が多くいます。先日、ある県の

場協会会長さんから、「公益のはなし」が上手く話せないから応援を・・・と

いわれましたが、もっともなことです。


1)ボウリング事業と公益は、まったく矛盾しない

ドラッカーは、「21世紀はNPOが台頭する!」と喝破しましたが、私は公共の

利益をうながす企業のCSR活動が「21世紀最強の企業行動になる」と思い

ます。論点を整理するとつぎのようになります。

ボウリング事業と公益は、まったく矛盾しない

2)競合が進出してくるが・・・、コラボができる!



競合は同業ばかりではありません。しかし、よく見ると競合にみえる相手は

「同志」です。このさい、協働する方向を探ると相互の強みや弱みを補完し

あい、スポーツによる社会問題解決の戦力が倍増します。自前主義を止め

、同志とコラボすることに新しい可能性が生まれてきます。


ボウリング業界は思いがけぬ幸運、つまりブームで大きく育ち、その恩恵で

客は向こうから、自発的にやってきました。ところが、1990年代中ごろから、

だんだん減っており、2000年前後からはじまった10-20歳代の若者人口

の自然減で大幅な業績ダウンに歯止めがありません。


少しばかりのテレビ宣伝やタレントがボウリングをやってみせるような企画は

、何のちからにもなりません。抜本的なパブリシテイが必要です。それは仕事

の原点に立ち返り、CSRから発想してみることです。


3)誤解が多い、企業の社会貢献

じつはCSRの歴史は、2003年ごろから始まったばかり、ボウリングでCSR

といっても、説明はむずかしいのです。しかし、少なくともボウリング場経営者

は、つぎのように誤解をしている人が多いと思います。

1)うちは、雇用・納税しており、CSRはいらない

2)本業そのものがCSRで、特にCSRなどは不要だ 

3)本業に余裕がなく、時間や予算をCSRにかけられない

4)それは大企業のはなしで、うちのような会社にはいらない


4)先人のCSR思想に学ぶ

パナソニック創業者は、はやくも1970年代にCSRの真髄を喝破して

いました。松下幸之助『企業の社会的責任』1971年。


「企業は社会の公器である。よって、企業は社会とともに発展していくので

なければならない。企業は絶えず業容を伸展させていくことが大切なのは

いうまでもないことだが、それは、ひとり「企業だけが栄える」というのでなく、

その活動によって、「社会もまた栄えていく」ということでなくてはならない。

じつさいに、自分の会社だけが栄えるということは、一時的にはありえても、

そういうものは長続きはしない・・・」


また、遠く江戸時代から、「商人道」としてつぎの思想が言い伝えられて

います。古人の教えは、判りやすく、覚えやすいので大好きです。松下

は顧客と株主・社員・地域など、ステークホルダーを大事にする「利他

主義」を唱えましたが、 売り手良し、買い手よし、世間よし(近江商人)

や本田宗一郎の「造って喜び、売って喜び、買って喜ぶ」も結局は利他

の精神の表れでしょう。


ボウリング企業の永続的繁栄は、原点に立ち返って、地域社会への

貢献に全力をつくすことで実現できるとおもうのです。


PS : 岐阜国体の折、9月29日15:00−17:00 岐阜・みずほ市の

総合センターで、本件について、つぎのようにお話します(JARBA会合)。


演題:公益による「収益の複線化」



1.複線化はコラボレーションから

2.矛盾しない、ボウリング事業と公益

3.総合型クラブの育成状況(文部科学省)

4.完璧に適合している国のスポーツ振興策

5.ボウリング種目にある「公共性と社会性」

6.戦略会議「地域開発のマーケテイング」

                     - 次号へ。

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