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ボウリングは「地域スポーツのブランド」
公益法人化なった業界組織と団体の社会貢献

宮田 哲郎

(公社法)日本プロボウリング協会
(一社法)日本体育学会・体育経営管理部


平成26(2014)年12月1日号 第12章

パスキン 2人の少女
パスキン 2人の少女
目次

第12章
第11章
第10章
第8章
第7章
第6章
第5章
第4章
第3章
第2章
第1章

第101章
第100章

第99章
第98章
第97章
第96章
第95章

第94章
第93章
第92章

第91章
第90章
第89章
第88章
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第86章
第85章
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第83章
第82章

第81章


第80章

第79章
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第40章

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第38章
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第28章
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第26章
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第22章
第21章



第20章

第19章
第18章
第17章
第16章
第15章
第14章
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第12章
第11章
第10章
第9章
第8章
第7章
第6章
第5章
第4章
第3章
第2章
新時代2
第1章
新時代1
はじめに


 前回、提携の進捗状況の続きです。

過日、ある方から昨今の状況とこんごについて、ご意見をうか

がいましたが、「アジア大会で金メダル」とか「スター誕生」

の期待まで口にされるので、私の方もすっかり気落ちしました。


残念ながら、ブームだった栄光を引きずった「インバウンド・

マーケテイング」にとらわれている様子、古い知人で業界有力

者のむかしとまったく変わらぬ姿にがっかりしました。


しかし、長い付き合いと友情はこれで変わるわけはありません。

それでも、このまま座視するか、言い募って行動するかと別れた

あと、ずっと煩悶しています。


企業は社会の公器だとか公益だとかいっても、大概のセンターは

「いわゆる企業理念で運用されている」ことは、事実です。この

ような言い分は、「社内では9分9厘通らない」でしょう。


1)忘れてはならないこと


いま、業界でLTBとかキッズ、シニアなどとやっていますが、

いわゆる市場開拓の対象としては正解です。しかし、前回の卓見

が指摘したように商業的発想のみに根ざしているのは事実です。


本来、いますぐの市場開拓は、そこに咲く花を切り取る作業と

おなじです。咲かない季節や枯れた後の問題に対応できない

欠点があり、悪く言えば、場当たり仕事かもしれません。


とはいえ、いま生きている市場に向かうことが間違っているの

ではありません。賛成です。大いにやるべきです。


私見ですが、卓見を生かすには、「市場の声」(ボウリング行事

に参加した理由/アンケート)を反映していることが不可欠と

思います。すなわち、ボウリング行事参加は子どもの社会行動

の体験教育であり、シニア世代にとってはQ.O.L向上です

から、ここでは*「公的かつ学際的な発想」が必要です。 

*地域クラブの理念に共感、一緒に開催すること。


幸い、シニアに関してはつくば大学・田中教授のご研究があり、

なにより「ボウリングは若き日のなつかしい思い出」です。

 家族は父母や祖父母の健康と安全を願っており、公的機関や

地域クラブが主催する*行事の参加を歓迎しています。

 *文部科学省のアンケートにも証拠がある。


 つぎは10カ年かかって採取した、わたしの記録です。

 業界PRまたは市場開拓の方法に疑念が生まれるわけは、この

記録に根ざしています。


2)ボウリング行事に参加した理由


1.なぜ、ボウリングに参加しましたか?     (% 複数回答・順不同)

ボウリングが好きだから    2
誘われたから         67
面白そうだから        17
安くて、近いから       14
その他              1

雲形吹き出し:   テレビ・新聞
  ではない

2.誘われて(上の67%)、参加した理由

好きだから          1
公的行事だから      65
知人に誘われたから   15
安いから           10
近いから            9
角丸四角形吹き出し:   無料だから
  ではない
 

3.地元企業との提携がクラブ活性化の源泉となる

クラブの理念は、企業CSRの目的に、よく適合している。
提携の動きは緩慢、クラブ側からの要請もこれからだろう。
提携の内容が料金などの基本的なところで終われば、両者
の提携価値が半減する。子ども会・町内会など住民組織へ
、ともに催事を提案しなければ、価値が半減する。ことに
スポーツ「体験会」は、ボウリングの特性と人気が生きる。


出典:総合型地域スポーツ・クラブ「家族アンケート」 2003年−2007年 宮田哲郎


3)師匠の卓見 ・前回の続き
    消費者の輪郭      (前文−略)

ボウリング場といえども商業ですから、対象は消費者です。そして、消費者のボウリング場使用目的を大別すると、趣味上達目的と余暇消化目的でしょう。両者には曖昧な中間層が存在しますが、ここではザックリとふたつに分けて、前者をスポーツボウリング、後者をレジャーボウリングと便宜上呼ぶ事にします。

スポーツボウリングの消費者像は、自分用のボウリングボールとボウリングシューズを所有している人です。競技会指向が強く上達によって順位を上げることが目的の人と、そこまでは至らず、とりあえず「健康志向」という表向きの目的を掲げている人たち、でも、この人たちだってボウリングが上手くなりたいという欲求は競技会指向の人と変わりません。

「時間をかけても上手くなりたいから自分のボール・シューズを持っている」と言っても過言ではありませんから、競技指向であってもなくてもスポーツボウリングの消費者とは、「ボウリングが上達したい人」で括っていいでしょう。ハウスボール・ハウスシューズでプレーする人たちだって少しは「上達したい」という思いはあるでしょうが、上達の条件である自分専用のボール・シューズを持たない時点でその欲求は「意志」とは呼べませんから、ここでは無視します。

さて、大部分のボウリング場スタッフは、プロボウラーは当然の事ながらそれ以外のスタッフも、「ボウリングが上達したい人」か、もしくはそのなれの果てですので、スポーツボウリング消費者のメンタリティーはよく理解できます。逆に言うと、「ボウリングが上達したい人」のメンタリティーは細かな部分を除けば方向性が狭く、僅かでもスタッフに経験者が居れば捕捉しやすいものだと思います。

もっと言えば、自分自身はボウリングが得意ではないスタッフでも、付き合っていれば「何を喜ぶ客層なのか」が、だいたい掴めてくるものです。習慣性があり来場回数も多いので、「上達を保証する」教育方法に若干の投資をしても、こういう消費者の取り込みに力を入れるのは当然でしょう。営業企画も非常に立て易いですから。

一方で、レジャーボウリング消費者のメンタリティーは多種多様ですから、ボウリング場にかなりの人数のボウリングマニアではないスタッフが居たとしても、この消費者の輪郭を掴むことは出来ません。だから集客企画は「イベント」「プレゼント」「ディスカウント」といった、広く浅いものになりがちです。

レジャーボウリングでも唯一、団体相手の「ボウリング大会」は、親睦・健康など商品特性を打ち出せる福利厚生イベントとして、法人や組合相手に販売する時に幹事役のメンタリティーを把握しやすく売り込みやすいので、どのボウリング場でも扱いやすいものです。ボウリングブームが去って以降、ほとんどのボウリング場が、個人消費向けにはスポーツボウリング、レジャーボウリングは団体相手に販売、というスタイルに収斂されてきたのも消費者の輪郭が掴みやすくリスクが少なかったからでしょう。

逆にノウハウが確立されていない「レジャーボウリングを個人に販売する」には、どうしたらいいでしょう。余暇消費の手段が多様化した現在、個人レベルでレジャー目的の消費者をボウリング場に呼ぼうとするのならば、レジャーツールの選択肢が多いボウリング場、というのがひとつのソリューションでしょう。

業界最大手のボウリング場チェーンの手法ですが、単にレジャー複合型施設というだけでは不足で、交通の便が良く、設備も常に新しく美しくなければなりませんが、ボウリング場設備に比べて他のレジャー設備の陳腐化・経年劣化が早い、という弱みもあります。そもそもコストも考えれば、いつでも誰でも選択できる手法ではありません。可能な手段を考えていくと、レジャーボウリング消費者全体では捉えどころがありませんので、さらにいくつかのセグメントに分ける必要があります。

中略ーボウリング業界は今、マーケティングの腕を試される時代です。  −終わり。 

−以上、師匠のブログより 2013年9月ー    *部分省略とアンダーラインは私が編集させていただきました。

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