四家秀治の「ナイス!ピンアクション」−3

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●ウエンディ旋風

 昨年のジャパンオ−プン、川添奨太プロの決勝連続パ−フェクトを拍手で祝福しながら、目は真剣そのものだった女子プロボウラ−がいました。アメリカのウエンディ・マクファ−ソンです。これから行われる女子決勝は、男子決勝と同じレ−ンで争われます。

 ウエンディの相手は佐藤美香プロです。

 ダブルイルミネ−ション(1回は負けが許される)方式、ト−ナメントの3回戦、ウエンディは481−422(2ゲ−ムト−タル)と59ピン差で佐藤プロに圧勝。正直、ピン差以上の力の差を観戦している私は感じました。

 この勝利でウエンディは決勝進出決定。佐藤プロは、1回負けている選手のゾ−ンに回り、姫路麗プロを下し、再度、ウエンディとの戦いの場−決勝−に進出してきました。ここまで1回も負けていないウエンディは、優勝するためには佐藤プロに連敗しなければいいわけです。

「悪いけど私が佐藤さんに連敗するわけはない」
とウエンディが思ったとしても不思議ではありません。つまり「川添プロが連続でパ−フェクトを出せるレ−ンなら私も!」と、すでに彼女は「勝負」ではなく「パ−フェクト達成」を決勝戦のテ−マに据えているように見えました。彼女の練習ボ−ルは川添プロのラインをチェックしているかのようでした。

ウエンディ・マクファ−ソン(ボウリング・マガジン2011.1より掲載)
ウエンディ・マクファ−ソン
(ボウリング・マガジン2011.1より掲載)


決勝は、開始早々から、ウエンディが気迫を前面に打ち出し、ストライクを連発。全くストライクが出ない、続かない佐藤プロとはみるみる点差が広がっていきます。勝負は、事実上、第8フレ−ムのウエンディのストライク(8連発)で決まりました。

 川添プロの連続パ−フェクトは、「行け行け!」と、会場全体が異常な盛り上がりに包まれましたが、女子決勝のウエンディのストライクが繰り返される度に起きる拍手とどよめきは

「ほんと?また出ちゃうの?そんなのってあり?あっ、またストライクだ…」

そんな感じでした。「このままウエンディにもパ−フェクトを出されると川添の価値が下がっちゃうなぁ」という声も業界関係者から聞こえてきます。

 そんな声もものかは…ウエンディは、ほとんど完璧なストライクをとうとう12回!さすがに最後の一投後は、ハデなボディアクション、ガッツポ−ズが出ましたが「パ−フェクトを狙って出した」(と私は確信しています)ウエンディの恐るべき実力と集中力には戦慄に近いものを覚えました。

 皆さんもご存じのように、今年もウエンディ旋風は日本列島を席巻。

 千葉女子オ−プン、BIG BOX東大和カップを昨年に続いて連覇しました。

 記者会見では、いつもニコニコと非常に気さくなウエンディ。たぶん、ボウリングマスコミにおいて、ウエンディが嫌いな人はいないでしょう。しかし、この強さ、スゴイ…

 日本の女子プロの皆さん、私は皆さんが大好きです。とにかく、頑張ってください!!!



四家 秀治 (よつや・ひではる)

元テレビ東京アナウンサ− 7月からは、フリ−。テレビ東京在職中は、ボウリングの実況を多数経験。東京運動記者クラブボウリング分科会代表幹事と、武部勤衆議院議員が会長であるボウリング評議会の理事を2011年3月まで務めた

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