四家秀治の「ナイス!ピンアクション」−14

竹内昭子プロ(JPBA23期)
竹内昭子プロ(JPBA23期) 
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●ママさんボウラーの新人

 2008年、結婚、出産により突然トーナメントから姿を消した竹内昭子プロ(JPBA23期)が、今年、トーナメントに戻ってきました。
 今年の6月でお嬢さんの杏奈ちゃんが3歳になり、だいぶ手がかからなくなった竹内昭子プロに先日、久々に話しを聞きました。

 今年誕生した新人女子プロの中には、日本女子大2年の渡辺けあきプロがいますが、女子大生プロというとまず思い出すのが竹内昭子プロです。かつては酒井美佳プロ、佐藤美香プロなど女子高生プロボウラーも誕生(今年は男子に森本健太君という高校2年生のプロボウラーが誕生!)しましたが、女子大生プロボウラーは、前例が少なく、ひょっとすると竹内昭子プロが最初かもしれません。

 彼女は1999年4月、愛知教育大3年のとき、プロテストに合格。翌2000年、大学4年の12月に全日本選手権に優勝し、プロ入り初タイトル、さらに2001年も全日本を制覇(2連覇)し、プロボウラーとしてのキャリアを華々しくスタートさせました。
 ただ、この人のキャリアの際立ったところは、この話をすると御本人からは「また、それですか…」と言われてしまうのですが、全日本選手権の2回以外に優勝がないということです。2002年以降も、トーナメントの上位に進出することは少なくなかったのですが、とうとう、優勝からは10年以上も遠ざかってしまいました。

 竹内プロが本格的にボウリングを始めた(JBCに入った)のは、なんと小学校2年!もちろん、当時から才能はあったのでしょうが、愛知県生まれの可愛い少女、竹内昭子ちゃんは、9年後の地元愛知県の国体(わかしゃち国体)有力選手の1人にピックアップされたのです。それからというもの、地元国体のためということで、毎日のようにボウリング場に通い、日々鍛錬!
 その甲斐あってか、竹内昭子選手は高校2年時に開催された1994年のわかしゃち国体で活躍、少年女子団体愛知県優勝に貢献(個人は2位)し、見事期待に応えました。
 その後、愛知教育大に進学した竹内さんは、目標をプロに変え、また練習。
 前述の女子大生プロ誕生ということになるわけです。

竹内昭子プロ(JPBA23期)
竹内昭子プロ(JPBA23期)

「私、小学校2年から、自分のため、自分がうまくなることだけを考えてボウリングをしてきました。だから、もう母にもなったことだし、自分のためにではなく、子供たちのためにボウリングに関わるのもいいかなと思って…」
 実は、出産後、もう一度アプローチに立つことについては「もう、これからはレッスンプロのような形でボウリングに関わりたい」という思いで、北九州在住の有元勝さんのコーチングを学ぶために、ご主人が支配人を務める三重県のHOSスーパボウル名張に行くようになったのだそうです。(有元さんには北九州から月に1回来てもらっています)

 ところが、世の中、なかなか自分の描いた通りに、事は運ばないもの。竹内プロ曰く「ハメられた」そうで、いつの間にか現役復帰の方向で鍛えられてしまい、2012年4月の宮崎プロアマオープンから(初めは全く考えていなかった)トーナメント復帰という運びになりました。
「いやー、まだまだ全然」と話す、竹内プロの成績は、Bブロック45位(10ゲームトータル1826ピン)で予選落ち。
 また、6月5日に行なわれた下半期出場優先順位決定戦(12ゲーム)でもトータル2214ピンで75位と振るいませんでした。

 この成績を見る限り、確かに、現段階では、少々トーナメントで争うには厳しい状況なのかもしれませんが
「やるからには3年計画でがんばります。3年でもしダメだったら?う〜ん…そのとき考えます!」
と明るい答えが返ってきました。

 有元さんの理論は、元々竹内プロがアメリカで学んだ理論に通じるもので(だから、この理論を子供たちに教えたいと思って有元さんのレッスンを受け始めたのですが)それを3年以内にしっかりと身に付けることができれば…という思いもあるようです。

 お母さんになる前の竹内プロにはどちらかというと、ストイックに、ボウリングに人生を賭けているかような、常に切羽詰ったような緊迫感が感じられたものですが、今の竹内プロからは、いい意味で、以前よりボウリングを楽しんでいるかのような余裕が感じられます。そう、女性としても以前より数段魅力的です!

 無論、母、主婦でありながらプロボウラーというのは、いろいろと制約もあるでしょうし、時間の使い方も以前より工夫していることは間違いありませんが、この余裕がひょっとすると好結果に繋がるのではないか?
 そんなふうにも思えます。

 元より、誰もが欲しいタイトル、全日本選手権を2回も制している実力者。
 昨今、ママさんボウラー大活躍のボウリング界に、また一人、注目の“ママさんボウラーの新人”が現われたことだけは間違いなさそうです。

四家 秀治 (よつや・ひではる)

四家 秀治 (よつや・ひではる)

元テレビ東京アナウンサ− 2011年7月からはフリ−。テレビ東京在職中は、ボウリングの実況を多数経験。東京運動記者クラブボウリング分科会代表幹事と、武部勤衆議院議員が会長であるボウリング評議会の理事を2011年3月まで務めた

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