公認競技場を創る−6

(提供、東京都ボウリング連盟)
(提供、東京都ボウリング連盟)
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●ジュニアボウラーの育成

(株)ジャビコ 代表取締役  染谷 景一郎 氏 52歳

 8月に入り、やっと東北地方にも夏の日差しと蒸し暑い風が吹く季節がやってまいりました。青森県はねぶた祭りが有名ですが実はねぶた祭りは、青森県内で100ヶ所以上で規模はまちまちですが行われます。有名順に並べると・・・

@青森ねぶた祭り
A弘前ねぷた祭り
B五所川原立佞武多祭り  etc・・

と枚挙に暇がありません。青森県に限らず東北地方はこの8月に各地で夏祭りが力いっぱい行われ、短い夏があっという間に通り過ぎます。夏祭りの熱気に負けないように我ボウリング業界も汗を流していきましょう。今回は、夏休みにちなんでジュニアの話題で参ります。

〜ジュニアボウラーの育成〜

 ジュニアの育成と叫ばれて幾星霜・・さぞや各地で、と思われますが意外というかジュニア組織を持っているボウリング場はそう多くはありません。弊社も3年ほど前から着手して2センター合わせてやっと50名程(弊社のジュニアクラブに所属してJBCの登録しているジュニア)の規模です。予算も人も使って頑張ってはいるのですが遅々として進みません。それでも短期間でここまで来たのは今までと少し考え方を変えてみた結果、「以前より効果が出た」ものと考えています。

 以前は、ボウリング場内の告知が主でジュニアで活動する子供達のほとんどはその保護者の方がそもそもボウラーで家族に連れられてボウリング場に通う子がその多数を占めていました。そこで家族がボウリングをしていなくても、習い事の一環でボウリング教室に通って貰えれば圧倒的にその分母を増やしていくことが出来ます。ではそのためにはどうするか・・JPBA主催の「夏休み全国ジュニアボウリングスクール」を活用することにしました。「夏休み・・」に関することはvol 2に詳しく書きましたので参照してみて下さい。

 先ずは、当該自治体の小中学校のすべてにポスターと申し込み用紙が配られましたので基本的には保護者の方々は野球や水泳のスポーツ体験教室に行かせるのと同じ感覚で申し込みされる訳です。応募率ですがその時々でバラつきはでますがおおよそ0.5%〜1%内外です。八戸事業所の今年の実績ですと、23,000人に配り8月1日現在の応募が157名(7/28と8/18に2日間実施)です。

 そしてこの一日体験教室の中で、毎週開催されるジュニアクラブのガイダンスを行い、詳しい要項と申し込み用紙をお渡しします。テレビ、新聞等のマスメディアの報道なんかあると効果は倍増します。しかしある程度の人数が集まり始めるとお母さん達のネットワークによる口コミが一番強いので「将を射んと欲すれば、先ずはその馬から」保護者の方、できればお母さんの信頼を得ることを第一に考えましょう。

(提供、東京都ボウリング連盟)
(提供、東京都ボウリング連盟)

 次に中身ですが、毎週の目標になるものが必要です。バッヂテストが一番なのですが、申し訳ないのですが・・各種団体でまともなものが存在しません。AVG基準のものは結構あるのですがジュニアに欲しいのはタイミングの良いフォーム作りや、点数計算、ルール、マナー、ストライクアジャストメントやスペアーコンバージョンの知識です。水泳のジュニア教室はタイムの前に4大泳法を美しく泳ぐ事を進級の基準にしています。このような基準なら個々のパーソナリティと向かいやすくなり円滑なコミュニケーションが取れるでしょう。弊社では独自に進級基準を制定しています。後はクラブ内コンペや保護者の方も参加した親子、ファミリー大会、それに他センターのクラブとの対抗戦や県大会それにすでに始まっている全国大会等の体系的にまとめられたコンペシステムが必要です。そこにこそ競技スポーツの醍醐味があるからです。

 しかし、問題は山積しています。たとえば野球は小学校の少年野球やリトルリーグから中学は学校の軟式野球部、シニア、ボーイズ、ポニー等の公式クラブ、そして高校のいわゆる甲子園を目指す高野連所属の硬式野球部。さらに大学野球に社会人野球・・・そしてプロ野球と小学生から体系的に組織が組まれています。

 ところがボウリングはどうでしょうか、確かに小学生ぐらいまでは親に連れられてボウリング場に通いますが中学に入るとまず、受け皿の部活動がないため有望な選手のほとんどが他のスポーツにとられてしまいます。高校になるとその傾向はより顕著になり、インターハイの正式種目にないボウリングは、もはやスポーツの認知さえ受けていないのが現状です。現在高体連に加盟している(県の高校総体の正式種目になっている)都道府県はわずかに7県に過ぎません。青森県は鎌田先生を始め先人方の努力の賜物で高体連に加盟し現在約170名の登録選手を抱えています。弊社事業所でも2校が正規の部活動として活動しています。

 それでも中学で部活動が義務付けられるため、部活動のカテゴリーにないボウリングから、他の種目へ移ってしまうことに歯止めが効きません。そこでジュニアクラブの選手が通う中学にお願いしてJBCの登録選手の部活動としての活動を容認してもらっています。できればボウリング部の設立を望んでやまないのですが、現在中学校では中々難しいのが現状です。ただ高校の体育の授業は好評で只今4校の選択体育の授業に取り入れて頂いています。まずはこれらの高校でも正式な部活動として認可頂き高校だけでもがっちりとした基盤を作るのが当面の課題です。

 このようにジュニアの育成にはいくつもの大きな障害が山積しており、とても一個人、一法人では中々解決には至りません。この時こそ今回公益法人として認可を受けた、「公益財団法人全日本ボウリング協会」「公益社団法人日本ボウリング場協会」そして現在公益申請を行っている「社団法人日本プロボウリング協会」が一丸となって問題解決に向くべきと考えます。社会でのそして教育機関のオーソライズを無くしてジュニアの本格的な開発育成は見込めません。

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