四家秀治の「ナイス!ピンアクション」−20

 IBC2012 女子優勝のシェリー・タン(シンガポール)(提供:JBC)
IBC2012 女子優勝のシェリー・タン(シンガポール)
(提供:JBC)
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●景気のいい一年にしてもらいたい

 明けましておめでとうございます。
 ウダウダと言いたいことを書かせていただいてきたこのコラムも3年目。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 昨年暮れの12月29日、某民放局で、なんと、いわゆるゴールデンと呼ばれる時間帯で3時間のボウリング番組が放送されました。
 ご覧になりました?
 相変わらずあまりボウリング業界関係者から景気のいい話しは聞こえてきませんが、P☆リーグが始まって8年目、少しずつですが、ボウリング人気は復活してきているのかもしれません。ごく普通の会話の中で、唐突にボウリングの話しを振っても「P☆リーグ」のことは知っている人が随分増えてきていることを感じますから…と、素直になれるところも半分ありますが、ボウリングの収録は、ボウリング場を借りる費用は別にして、カメラの設定台数など、実は制作費があまりかかりません。つまり、比較的お手軽に作れる番組なのです。

 12月29日といえば、各局とも、年末特別編成です。何か違ったものを作らなければなりません。しかし、このところ、地上波民放は視聴率が伸びずに苦しい状況ですから、制作費は切り詰める必要があります。ウラは取れていませんが、想像するに、そこで、浮上した案が、悲しいかな
「制作費のかからないボウリング番組で3時間埋めよう」
ということだったのではないでしょうか?間違っていたら申し訳ないですが、多少たりともボウリング人気の復活が背景にあるとしても、そのように考えたほうが論理的です。

 それでも、3時間のボウリング番組があったのは喜ばしいことで、これが今年のボウリング界全体の起爆剤になってくれれば、それに越したことはありません。大いなる盛り上がりに期待したいものです。

IBC2012 男子優勝のトミー・ジョーンズ(USA)(提供:JBC)
IBC2012 男子優勝のトミー・ジョーンズ(USA)
(提供:JBC)


 さて、年明け早々、1月17〜19日、2回目となるインターナショナルボウリングチャンピオンシップスが、今年は愛知県の稲沢グランドボウルで開催されます。

 前回のコラムで取り上げた暮れに開催されたジャパンカップ。日本勢は、久々に優勝決定戦まで梶義宏プロ(36期)が勝ち上がりましたが、優勝は、やはりというべきか、PBA勢の1人、ミカ・コイブニエミ。
 大変残念でした。
 がんばった日本選手、特に準優勝の梶プロには少々きつい言い方になってしまいますが、全滅はもちろんのこと、今回のような善戦でも私は納得できません。

 各スポーツ競技団体は、ほとんどすべて世界が相手、今さら申し上げるまでもありませんが、昨年のロンドンオリンピック、日本のメダル獲得数は過去最高です。その中でも、つい数年前まで、どうしようもないぐらいに弱かったボクシングは、それまでタブーとされてきたプロとの交流などで急激に力をつけ、ミドル級の村田諒太選手が48年ぶりに金メダルを獲得し、世間の話題をさらいました。

 2000年のシドニーオリンピックでボクシングの実況を担当させていただいた私は日本のアマチュアボクシングが、いかに世界から取り残されている状況だったかをこれでも一般の方よりは知っているつもりです。それが証拠に、2004年のアテネオリンピックまでは日本選手と関係なくても決勝だけは中継という形でボクシングの放送枠がありましたが、2008年の北京オリンピックではゼロ。つまり「ボクシングはオリンピック競技だが、日本があまりに弱く、関心も薄いだろうから放送する必要はない」と、NHK民放合同で組織するオリンピック中継チームは判断したのです。それが4年後のロンドンでは、日本選手が金メダルを取ったのです。加えてバンタム級の清水聡選手も銅メダル獲得。すばらしいことだとは思いませんか?

IBC2012 女子二位のダヤン・カイルニサ(マレーシア)(提供:JBC)
IBC2012 女子二位のダヤン・カイルニサ(マレーシア)
(提供:JBC)


 ボウリングとボクシング。
 こうして書いてみると2文字しか違いませんが、全く競技の特性が違いますから、強化方法でボウリングがボクシングから学ぶようなところはないかも知れませんし、比較自体も無意味ですが、ただ一つ、国際的なレベルという点において、今のボウリングよりボクシングのほうが低かったということだけは断言できます。
 だから、なおさら思うのです。

 “世界をめざして練習し、戦えば、勝てないことはない”
 2回目を迎えたインターナショナルボウリングチャンピオンシップスは、WTBA(世界テンピンボウリング連盟)ワールドツアーの中でもUSオープン、USBCマスターズなどと並ぶ、5つのメジャー大会の一つに数えられる文字通り世界トップレベルの大会です。PBAだけでなく、世界各国からトップボウラーがやってきます。
 そんなすごい大会だからこそ、男女ともに、日本のボウラーの存在感を示してもらいたいと願わずにはいられません。
 ぜひ優勝して景気のいい1年のスタートにしてもらいたいものです。

IBC2012 男子二位のミカ・コイブニエミ(フィンランド)(提供:JBC)
IBC2012 男子二位のミカ・コイブニエミ(フィンランド)
(提供:JBC)


四家 秀治 (よつや・ひではる)

四家 秀治 (よつや・ひではる)

元テレビ東京アナウンサ− 2011年7月からはフリ−。テレビ東京在職中は、ボウリングの実況を多数経験。東京運動記者クラブボウリング分科会代表幹事と、武部勤衆議院議員が会長であるボウリング評議会の理事を2011年3月まで務めた

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