四家秀治の「ナイス!ピンアクション」−36

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●ボールに頼らないボウリングを!!

 原稿締め切りの都合で先月末の東海オープンの結果について
触れられないのが残念ですが、若手男子プロ、がんばっています。
すでに専門誌やネット記事などで結果はご存じの方が多いでしょうが、
2月に行なわれたメジャートーナメント、
USBCマスターズに自費で参加した9人のうち、
加藤祐哉プロ、日置秀一プロの2人が64人で争われる決勝トーナメントに残り、
日置プロはベスト16まで進出しました。(優勝は、オーストラリアのジェイソン・ベルモンテ)

 決勝トーナメントに残った顔ぶれを見ると
PBAのスター選手がずらり、さすがはメジャートーナメントといった印象ですから、
500人近い参加者、しかも完全アウェーでのこの成績を私は健闘したと評価したいです。

川添奨太プロ(提供:JPBA)
川添奨太プロ(提供:JPBA)

 一昨年、昨年と2年連続でPBAのトーナメントに
スポット参戦している川添奨太プロは、
「PBAの選手たちは、確かに技術は我々より上だと感じるところが多々あります。
でも、もし、長期にわたってアメリカで勝負する環境を与えてもらえれば、
決して埋められない差ではないと思うんです。これは、決して負け惜しみではありません。
ポツンと行って参加しても、レーンコンディションだけでなく、
その雰囲気に慣れないので、自分のペースでできない。
そうしていつの間にか終わってしまうという感じになります。
さらに、言葉が・・・日常会話的なレベルでの言葉がしゃべれないのは大きいです。
向こうの大会では、いろいろな種類のボールが大量にドリルされないで
大会会場内に用意されていて、選手はコーチの意見を聞き、
レーンコンディションに合わせてその場でドリルして
すぐ使用するというような感じで競技が運営されていきますので、
そのやり方にまず戸惑います。我々は、コーチの助言なしでトーナメントを
戦うことに慣れていますから。また、その置いてあるボールにしたって
微妙なニュアンスまでは、カタコトの英語力だけだと理解しにくいですから、
うまく使えない。ただ、はっきりしているのは、
コーチなしで戦うことに慣れている我々のほうが、
PBAの多くの1流と呼ばれるボウラーより、
ずーっと、ボウリングも、レーンコンディションへの対処法も
わかっているということです。彼らの多くはコーチの言いなりになって
ボールを替えているだけという印象さえあります」
と話しています。

東京体育館メインアリーナ特設レーン(JAPAN CUP 2005)(提供:ぞーさんのファトアルバム)
東京体育館メインアリーナ特設レーン(JAPAN CUP 2005)
(提供:ぞーさんのファトアルバム)

 勉強不足の私は、
『トーナメント会場には大量にボールが用意されている』
という環境に、まずびっくりですが・・・
日本のプロボウラーのボウリングへの
理解度は十分高いことが分かる話でもあります。しかし、今やそれほどまでに
ボウリング界は、世界的に見ても
“重度のボール依存症”なんですね。
アジアの片隅で、私がいくら声高に「ボールに頼らないボウリングを!」
と叫んだところで、虚しい遠吠えなのか・・・という気がしてきましたが、
川添プロはこうも続けました。
「でも、今、仮にアメリカで長期的に滞在してもそんなにトーナメントが
あるわけではありません。10万ドル(1千万円)プレーヤーが
10年ぐらい前までは結構いたのに、今は数える程。ですから、
PBAに負けたくないという気持ちはもちろんありますが、
無理をしてまで挑戦する気にはなかなかなれません」
一緒に話を聞いていた傍らにいた、数人の若手男子プロも
これにはうなずいていました。

 そういうことなら、男子プロは、皆で英会話教室に通って
しっかり英語力を身に付け、PBAのトーナメントにスポット参戦でも
ペースを乱されることなく戦う術を身につけてほしい!
と願わずにはいられません。

 そして、あえて、私の意見をここで申し上げるなら、
「ボール依存症ボウリングは面白くないからPBAの人気も落ちたのだ!」
ということになります。

 やはり、私は、これからも、アジアの片隅で
『ボールに頼らないボウリングを!!』
 と叫び続けることにします。

四家 秀治 (よつや・ひではる)

四家 秀治 (よつや・ひではる)

元テレビ東京アナウンサ− 2011年7月からはフリ−。テレビ東京在職中は、ボウリングの実況を多数経験。東京運動記者クラブボウリング分科会代表幹事と、武部勤衆議院議員が会長であるボウリング評議会の理事を2011年3月まで務めた

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