四家秀治の「ナイス!ピンアクション」−40

 アジア競技大会記者発表会
アジア競技大会記者発表会(提供:JBC)
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●アジア競技大会の金メダルの価値は2倍、3倍です

 先月話題にさせていただいた夏休みの高校、中学、小学生の大会は、
今年もそれぞれにドラマがあり、見応えのあるものでした。
 機会があれば、また触れることにして、今月は、同じJBC(全日本ボウリング協会)
でも4年に1回のアジアのスポーツの祭典、
19日から韓国、仁川で始まるアジア競技大会(※注 以下 アジア大会と表記)についてです。

 先月末、JBCは、アジア大会出場メンバー決定記者会見を行いました。
 ボウリングはオリンピック競技ではないということもありますが、
JBCは、夏季オリンピックの中間年に当たる年に開催されるアジア大会を最大の目標にしています。
決定された男女それぞれ6人、合計12人の選手の内8人は昨春、すでに内定しており、
今回のアジア大会に向けて調整してきましたし、
特に、男子は6人中3人(政時由尚、佐々木智之、高橋俊彦)が3度目の出場です。
彼らにとって今大会は、集大成的な意味合いがあります。
そこに2度目の出場となる和田翔吾、そして勢いのある初出場の吉田大祐、安里秀策が加わり、
かなり充実したメンバー構成になったと言えそうです。
特にレフティ吉田のハマったときの爆発力は、間違いなく6人中bP。凄まじいものがありますから、
個人としてはもちろんのこと、チーム戦でも大いに期待できそうです

 一方、女子は、石嶺可奈子、松田悠が3度目、若きエース向谷美咲が2度目、
手島菜月、竹川ひかる、岡本美月の3人が初出場で、
こちらも、前回の中国・広州での2010年の大会終了から4年後を見据えて強化を進めてきました。
 女子は、前回出場の3人以外は、若手の成長が大いに期待されていましたが、手島は昨年8月、アメリカ・ラスベガスで開催された世界選手権で松田、向谷と組んだトリオ戦で銅メダルを獲得するなど進境著しく、また、この手島と竹川は、ジャパンオープンで並み居るプロを破って優勝(手島2011年、竹川2013年)もしていて文句なし。
 岡本は、昨年10月に中国で行われました東アジア大会のマスターズで日本人女子最上位(7位)、将来性も加味しての選出となりました。

日本代表選手12名
日本代表選手12名(提供:JBC)

 前述しましたように、JBCはアジア大会が最大の目標ということで、メンバー発表記者会見を行いました。ところが、今までこのような記者会見は私の記憶にはありません。現在は休止状態のIBC(インターナショナルボウリングチャンピオンシップス)が、まだ開催されていた頃の記者発表・会見はありました―これはJBCというよりボウリング界全体のイベントとしての会見―が、JBCの広報に問い合わせると、やはり、アジア大会の代表メンバー発表記者会見は過去にないそうです。
 では、なぜ、初めてこのようなことをしたのでしょう?

主な理由は

・  アジア大会には毎回最強のメンバーを選出しているが、今回の12人は特に期待できる。
・  4年前は、男子ダブルスの銀メダル一つだけという惨敗に終わっている。JBCとしては組織全体としてその汚名を返上すべく取り組んできたのでそれを知ってほしい。
・  他競技団体が当然のようにやっていることをJBCもやるべきであるという意見が内部から持ち上がってきた。

 以上の3点のようです。

 競技スポーツとしてのボウリングをもっと世間に知らしめるべきであるということは、
今までも私はこのコラムを通じていろいろな角度から述べて来たつもりです。
JBCでも、それは、常に念頭に置いて取り組んできただろうと思いますが、
アジア大会で、今まで、誰が出て、どんな成績を収めているのか?は、
残念ながら世間的には他競技より認知されていなかったというのが実情であろうと思います。

日本代表選手を激励する全公協伊藤会長
日本代表選手を激励する全公協伊藤会長(提供:JBC)

 忘れられないテレビ番組があります。
あれは確か8年前だったと思うのですが、平日朝7時、NHK総合のいつもの番組の中で
アジア大会の競技について説明するコーナーが設けられていました。
そこで某男性アナウンサーが「皆さん、ボウリングはアジア大会の正式競技なのです」と言うと、
傍らにいた某女性アナウンサーが「えっ!?ボウリングが・・・?ですか!?」と驚きに満ちた表情で反応したのです。
まあ“テレビ”ですから、演出は必要なので、多少オーバーに表現したのでしょうが、
長年に渡って
「NHK杯争奪全日本選抜」を生中継しているNHKではあっても、
ボウリングというスポーツについての一般的認識をこのやりとりで端的に表現した、
と言えるでしょう。
 つまり、言い換えれば
「ボウリングなんて単なるレジャーじゃん。それがアジア大会で!?」
と世間では見ているよ、ということを言いたかったのだと思います。
 ですから・・・
 本気でボウリングを競技スポーツとして認識させようと考えるなら、生半可な努力では到底ダメなのです。
 今回の記者会見は、その大きな一歩と言えるでしょう。

 今年50周年を迎えたというJBCには今後、さらなる取り組みに期待したいものです。

 そして、代表12人の選手たちには、
4年前、12種目中8種目で金メダルを獲得している韓国から
1つでも多く、金メダルを奪い取ってもらいたいと願うばかりです。
 場所が、完全アウエーの韓国ですから、金メダルの価値は2倍、3倍です!!

★アジア大会 日本代表
男子
政時由尚 (30)長崎県立諫早特別支援学校職員
佐々木智之(28)(株)プリンスホテル
吉田大祐 (23)高浜ファミリーボウル
高橋俊彦 (31)(公財)岐阜県体育協会
安里秀策 (23)朝日大学
和田翔吾 (24)和歌山県教育庁

女子
石嶺可奈子(33)SOLA沖縄学園
向谷美咲 (22)流通経済大学
松田悠  (34)サッポロテイセンボウル
竹川ひかる(23)朝日大学歯学部附属村上記念病院
岡本美月 (19)日本経済大学
手島菜月 (26)諫早パークレーン(株)

四家 秀治 (よつや・ひではる)

四家 秀治 (よつや・ひではる)

元テレビ東京アナウンサ− 2011年7月からはフリ−。テレビ東京在職中は、ボウリングの実況を多数経験。東京運動記者クラブボウリング分科会代表幹事と、武部勤衆議院議員が会長であるボウリング評議会の理事を2011年3月まで務めた

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