米国ボウリング最新事情-7

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●未来は競技力の向上とグローバル化にあり-2 PBA(アメリカプロボウラーズ協会)会長 トム・クラーク 氏 1969生

 近年はツーハンド(両手投げ)ボウラーも増えてきましたが、面白いということでは、後ろ向きに立って、振り返って投げる選手(ジム・クリップ)もいますが、それが新しいスタイルになるかというと、多分、定着はしないと思います(笑い)。まあ、両手投げと一くくりにいっても、いろんなスタイルの選手がいますよね。ジェイソンは親指をいれないけれど、入れる人もいる。左手が離れるのは早い人も、遅い人もいる。そういう意味で、まだまだこの両手投げというのは、若い世代にも両手投げが普及したということは、PBAとしても非常にありがたいことです。
 これから出てくるのは、両手でも片手でも投げられるスタイルではないでしょうか。ジェイソンにしても、回転がありすぎるせいで、ショートオイルは不得意な面があります。両手投げでも片手投げでも同じスキルを持ち、幅広いレーンコンディションに対応できる選手が、いずれは上がってくると見ています。

 今のボウリング界が将来的にどのようになっていくか。アイデアは一人から出てくることもあるし、複数の人から出てくることもあります。私もカーク(フォン・クルーガー=PBA副会長)さんとつねに話し合っていますし、選手たちとも、どういうことをやりたいのか、どういうことが不満なのか、といったことも含めすべて話し合った上で、何か新しいことをやってみようじゃないかと。新しいアイデアは、ボウリング業界もつねにのぞんでいることでしょうし、思考が止まってしまったら終わりです。PBAは新しい試みに対し、いつも前向きに考えています。やってみてダメならやめればいい、そういう発想から今のフォーマットとか、多くの新しいアイデアが生まれてきたと思っています。今回の日本におけるリージョナルツアーも、今までになかったフォーマットを採用しています。

 まず、ボウリングの現状は、レクリエーション的な要素が非常に高いと思います。PBAとしては競技性というものを求めていますが、どうしてもレジャーの方に及んでないのが現状です。競技性を高めることによって、レジャーで楽しんでいる人たちがボウリングってこういうものなんだと、競技の方に流れてくるようなシステムを作っていかなければ、と考えています。これを進めて行くにあたっては、やはり露出が大事だと思います。露出を増やすことによって、ファンの数を増やすことを一番に考えなければいけません。
 ファンの数を増やすための対策としては、2つの大きな部分があると思います。一つは今、推進しているデジタル化です。インターネット中継が身近にみられる環境になったので、様々なファン層を増やしていくこと。もう一つ、それに付随していえるのは、PBAの国際色が豊かになってきたことです。オーストラリアやヨーロッパ、南アメリカから来た選手が活躍しています。それをアピールすることによって、ボウリングは世界のスポーツだ、という認識を確立させたい。アメリカ一ではなく、世界一 それがファン層を増やす大きな要因になってくると思います。この2つを並行してやっていきながら、スポーツとしての認知度を上げていくことが、発展への一番の近道なのではないかと思っています。

(おわり)

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