四家秀治の「ナイス!ピンアクション」−49

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●世界を目指して精進してほしい!

 男子は54回目、女子は48回目のプロテストが今年も行われました。
 今年は男子21人、女子19人の新たなプロボウラーが誕生しました。
 2年前、このコラムでかつての賞金王甘糟龍二郎プロの長男龍馬選手のプロテスト挑戦について触れたことがありました。
1次テスト最終ゲームで失速し、60ゲームトータルでわずか12ピン届かず
2次テストに進出できず大変惜しかったのが龍馬選手だったので
それに関連してツラツラと書かせていただいたのですが、その時父龍二郎氏は
「一番下の弟が受けたいというのでどうせならということで3人兄弟の上2人も一緒に、3人同時に受けさせました」と話していました。
 その一番下の弟、甘糟翔太選手が今年合格しました。
 2年前は龍馬選手以外の2人は1次テスト3日目に進めなかったので私はその存在を忘れかけていましたが、
最初に“受けたい”と言った三男の翔太選手は昨年も受け(他の2人は辞めています)、今度は2次まで進んで落ち、
それが悔しくて、その翌日から本格的なトレーニングを始めたそうです。
「目に見えるところでも見えないところでも、つまりボウリングだけでなく身体全体も鍛えていました。
走り込んだり、ウエイトトレーニングに時間をかけたり、だから1年で随分身体つきが変わりました。ほんとうによくやったと思います。
私はプロ入りしてすぐ賞金王になったりしたので、ちょっと勘違いしてしまったところがありました。
もっともっとボウリングにしっかり取り組んでおけばという気持ちが後になってから湧いてきたりもしました。だからこの子にはとても期待しています。
私の頃よりボウリングはあらゆる面で進化していますし、その進化したボウリングで答えを出してほしいですね」
と父龍二郎氏。
 翔太選手は2位での合格です。それも最後はトップの選手を猛烈に追い上げての2位でした。
 プロテストのみならず、長丁場での戦いになるボウリングのトーナメントはスタミナが大事な要素なのは申し上げるまでもありません。
そのためのトレーニングを翔太選手は1年間かけてしたのだと思います。

 今年(というよりこれは毎年の傾向だそうですが)、1次テスト免除ながら2次テストで昨年より
むしろ成績が悪く、今年も落ちた選手は20人中12人もいます。とても多いのです。
これは「今年は、1次はないから60ゲームだけ。去年1次で60ゲームだけならクリアしているんだから今年は大丈夫さ」
ぐらいの気持ちになってしまうということなのかもしれません。
ちなみに1次テスト免除というのは昨年1次を突破し、2次まで進んだ選手に与えられる特権です。
1回だけしか認められませんのでこの落ちた12人は、来年も受験するなら、また1次から出直しになるわけです。
 翔太選手は1次免除で今年トライした選手の中ではトップ合格。気構えが違っていたということでしょう。
 さて、翔太選手の鍛え方を聞くにつけ改めて思うのですが、果たしてJPBAのプロボウラーは、普段どれだけ身体を鍛えているのでしょう?
 古くから「ボウリングは振り子の原理を利用したスポーツだから無駄な力は要らない」などと言われます。
このコラムでも繰り返し申し上げているように、ボールの進化によって、今やハエの止まるような緩いボールでもストライクが量産できる時代。
確かに無駄な力はボウリングのボールが他球技より重いだけに故障にも繋がってくるでしょうし、
アマチュアのボウリング愛好家にとって、無駄な力を入れないのは大事なことです。
しかし、まさかとは思いますが
「だから身体なんか鍛えなくてもいいのさ」
などと考えているプロボウラーばかりだとしたら(そうではないと思いますが)それはやはり考えもの。
筋肉質の身体でよりパワフルなボールを投げて
「やはりプロは違う」
ということを見せてくださるのがプロフェッショナルというものだと思います。
 聞くところによると、PBAのトップボウラーは、皆普段からハンパではなく身体を鍛えているそうです。
 どんなスポーツでもフィットネス(体力)とスキル(技術)は表裏一体。正直のところスキルでPBAより劣っているJPBAのプロ。
フィットネス向上はスキルアップよりその気になればやりやすい部分でもあるのですから、
きょうからでも全員に義務化してほしいと思うぐらいの気持ちが私にはあります。

 今年のプロテストは特に女子で話題の選手が多かったのですが、
それについてはこのコラムを読んでくださっている皆さんのほうがよくご存じでしょうから、あえて触れませんでした。
ご了承ください。
 新人プロボウラーの皆さんにはいつも私が申し上げている“世界”を目指して精進してほしい!
 と願うのみです。

四家 秀治 (よつや・ひではる)

四家 秀治 (よつや・ひではる)

元テレビ東京アナウンサ− 2011年7月からはフリ−。テレビ東京在職中は、ボウリングの実況を多数経験。東京運動記者クラブボウリング分科会代表幹事と、武部勤衆議院議員が会長であるボウリング評議会の理事を2011年3月まで務めた

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