四家秀治の「ナイス!ピンアクション」−53

 水谷若菜 選手(中学3年生)
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●それでもプロはアマに負けては絶対にダメ

 「あれ?中学生の大会がこの季節にあったかな?ん?高校生?でも高校生の大会もこの時期にはないはずだし…」
JPBA(日本プロボウリング協会)のホームぺージを開いて出てきた大会の結果ですからプロの大会に決まっているのに…

 歴史と伝統のジャパンオープン。
 JPBAのHPから女子の結果を見た私は一瞬、冒頭に申し上げたような錯覚に陥りました。

 優勝者が中学生で、3位は高校1年生でした。

 JBC(全日本ボウリング協会)の大会の取材もかなりさせていただいている私です。
 優勝した水谷選手が今年の中学チャンピオンで、
3位の坂本選手が今年の高校チャンピオンであることは知っていますし、
今までに本人たちの取材もさせていただいています。

 水谷選手など小学生のときも全国大会で優勝していますし、
その実力、将来性が申し分ないのはわかっています。
それに坂本選手がプロ志向なのも知っています。
 しかし、その2人が優勝と3位。
 感想など私には述べようがありません。 

 JPBAは「延期」といいながら結局昨年のジャパンオープンは私の予想どおり「休止」。
2年ぶりに開催され大変めでたいと思っていたら、史上初の中学生チャンピオン誕生に相成ったというわけです。
 2年前もジャパンオープンは男女ともアマチュアが優勝という史上初の珍事になりました。
 来年は小学生の優勝でしょうか?

 私は、今までも偉そうなことを随分書かせていただきましたが、それはすべて
『プロボウラーがんばれ!』
という熱い思いが根底にあったからですが、そろそろ限界です。

女子優勝 水谷若菜 選手 男子優勝 森本健太プロ
女子優勝 水谷若菜 選手 男子優勝 森本健太プロ

「一人でも多くの方にボウリング場に足を運んでボウリングをしていただきたい。
そのために女子プロボウラーは存在する」
という考え方を耳にしたことがあります。
 女子プロボウラーの多くがボウリング場やメーカーとの契約を結んでいる以上(これは男子も同様でしょうが)、
客寄せやボウリング用品販売促進の役目を担っているのはよくわかります。
そのためにカッコよく魅力的であろうとするのも当然です。
私もP★リーグ放送開始の少し前ぐらいから
女子プロが急激にファッショナブルになったのは大変いいことだと思っていました。
 しかし…やはりプロは、まず強くなければいけないのではないでしょうか?
 女子のプロとアマのシンプルな対決で盛り上がる画期的な大会
プリンスカップ創設に尽力された日本女子プロのパイオニア故須田開代子プロは
「それでもプロはアマに負けては絶対にダメ」と常におっしゃっていたと聞きますし、
当時から「プロは常に人から見られていることを意識して持ち物や服装にも気をつけなければ」ということも強調していたそうです。

 中学生も高校生も基本は勉強です。授業に出席しなければなりません。
 仮にどんなに劣悪な練習環境にいるプロボウラーであったとしても彼女たちが中高生より条件が悪いとは到底思えません
 中高生は練習時間など限られていますし、第一、大人のプロボウラーより間違いなく筋力が劣るはずです。
事実、水谷選手も坂本選手も多くの女子プロボウラーより球威は劣っていると思います。
 故須田プロの言葉を拝借するまでもなく、プロのトップボウラーが負けるなど許されることではないのです。
それでいて、今や女子のトッププロボウラーの年間アベレージは優に220を超えています。
 このギャップ…、
 申し上げるまでもないことですが、今年のジャパンオープン優勝と3位の2人の年間アベレージは220になど届きません。

 ところが、2年前のジャパンオープン史上初の男女ともアマチュア優勝の時にも感じましたが、
今回のように中学生がプロを破って優勝しても世間では全く話題に上りません。
 ボウリングってマイナースポーツだなあ
としみじみ感じます。

 ボウリングがメジャーなスポーツならば、ボウリング界の権威ある大会のジャパンオープンで
並みいるトッププロが中学生に負けたのですから

 “ハイスコアレーンで、気持ちよくストライクを量産して
「さすがプロ」
と思わせておきながら実は中学生より弱いのが女子プロボウラーの実力”

などという辛辣な表現で、スポーツ新聞の一面を飾られても不思議ではないのです。

 とにかく、あらゆる面で残念ですね。

 皆さんはボウリングがマイナーなスポーツでよかったと思われますか?

四家 秀治 (よつや・ひではる)

四家 秀治 (よつや・ひではる)

元テレビ東京アナウンサ− 2011年7月からはフリ−。テレビ東京在職中は、ボウリングの実況を多数経験。東京運動記者クラブボウリング分科会代表幹事と、武部勤衆議院議員が会長であるボウリング評議会の理事を2011年3月まで務めた

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