疲れにくいカラダと脳のつくり方

 霧の朝 岐阜県白川村
霧の朝 岐阜県白川村

 

●疲れにくいカラダと脳のつくり方 脳科学者 茂木・健一郎 氏

 僕の祖父は生前、相撲中継を観ながら養命酒を飲んでいました。それを生活の一部としていたおかげで、天寿を全うしたのだと思います。このように脳を健康に保つためには、脳にいい行動を習慣化する必要があります。例えば、ドーパミンを出す。ドーパミンは前頭葉を中心とする脳の健康維持に重要な役割を果たします。では、どうしたらドーパミンが出るのか。それは「人生初」を体験すること。はじめての場所に旅行に行くのもいいですね。

 小さなことでもいいんです。最寄りの店まで、いつもと違ったルートで行ってみる。初めてを積み重ねると、脳のアンチエイジングになります。もう一つ、できないことに挑戦することが大事です。すると、できなかったことができるようになる。僕は昨年、フルマラソンを始めて完走しました。ドラマ出演や、英語で小説を書くなど、経験がないことに意識的に挑戦するようにしています。何歳になっても、新しいことにチャレンジするのは不安です。でも、あえてそこに飛び込むことでドーパミンが出る。やると決めてしまえば、案外覚悟が決まるものですよ。

 脳の健康の大敵はストレスです。なるべく、幸せな状態が続く方が脳にはいい。ところで皆さん、幸せの条件ってなんだと思いますか?
お金?家族?幸せの絶対条件はないんです。これは研究で明らかになっています。人の数だけ幸せがあり、いまの自分は偶有性によって成り立っている。人と比較して羨むのではなく、かけがえのない自分の個性を認めることが幸せの第一歩です。脳にはミラーニューロンという、他人の行動に鏡のように反応する神経細胞があります。個性を知るには、他人という鏡が必要なのです。初めてのことに挑戦し、人と交流して自分を知る。それが、脳を健全に保つコツです。

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