四家秀治の「ナイス!ピンアクション」-77

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●愛媛国体ボウリング競技
 今年の国体は愛媛で行われましたね。

 国体の取材は5回目、今年も行ってまいりました。

 私ごとで恐縮ですが、私の父は愛媛の出身、今も親戚は愛媛にたくさん住んでおり、
何人かの従姉兄妹と久しぶりに会う時間を作ることもできました。
そこで、彼らから
「たまたま知り合った人の孫がボウリングの愛媛代表だそうだ」
という情報を仕入れ、取材に役立てることもでき、
このコラムのタイトルどおりの思いもよらない
“ナイスピンアクション”
にも遭遇しました。
 どこでもそうなのですが、国体期間中、地元メディアの報道は、国体一色。
連日、各競技の地元(今年は愛媛)勢の活躍にすごいエネルギーを使っているのがわかります。
 日頃スポーツに全く興味がない従姉からは
「なんでこんなに国体、国体と騒ぐのかよくわからない。
いろんな県から国体だけのために愛媛に移り住んだりもしているようだけど、
そんなことに使う予算はもっと別のところに使えばいいのに。
エッ?今に始まったことじゃない!?開催地となる都道府県はどこでもやってるの。
へー、知らなかった。でもそれって意味のあること?」
と鋭く指摘されました。
そういったいわゆるジプシー選手にとっては
現役スポーツ選手を続ける手段としての方法だから、
彼らにとって必ずしも悪いことではないと説明すると
「そうか。そういうことはあるのね」と理解を示してはくれましたが、
普通に考えたらおかしなことをやってるな、といったところでしょう。



 それから…
 国体はまた、毎年莫大な予算がつぎ込まれるだけでなく
地元以外の人がほとんど知らないスポーツイベントでもあります。
私が国体前後、
「その時期は愛媛にいます(いました)」
と人に説明すると、
「えっ?愛媛ですか?」
と、例外なくなぜ?という質問が返ってきました。
「国体です」と答えると、
多くは
「ああ、今年、国体は愛媛ですか」という反応でした。

 今年だけでなく、このようなやりとりは私が国体の取材をさせていただくようになってから毎年同じです。
つまり、地元以外ではさほど報道もされない国体は残念ながらその程度の関心しか持たれていない、
今年の国体がどこで開催されるのか?ということさえ、ほとんどの人が知らないのです。
私の従姉の意見は至極まともでしかもたぶん圧倒的多数派なのです。

しかし、少なくともボウリングに関しては国体による選手強化で
今まで多くの優秀な選手を誕生させてきた歴史があり、
一競技団体としては大変有意義なイベントと言えるでしょう。
ご存じのように国体正式競技に入れてもらうまでの苦闘もありました。
過去にボウリングでもジプシー選手を使って天皇杯得点を稼いだ開催県がありますが、
今年の愛媛は、地元選手を強化して成果を挙げるというまことに健全なやり方でした。



鈴木大地スポーツ庁長官の最近のコメントによると、
国体すなわち、国民体育大会の名称を国民スポーツ大会に改める方向とか。
「体育」という学校教育的イメージから本来、身体を動かすことは楽しいという意味での「スポーツ」のほうが名称としてふさわしいとの判断だそうです。
私もこれは賛成です。
国体は今年で72回目、戦後の日本復興とともに歩んできた大変意義深い“体育大会”であり、
すべての都道府県が初めて開催した47回目までは、それによって交通手段や道路が整備されるなど
日本の国土全体すべての発展にも寄与したことは間違いありません。
しかし、2巡目の開催(それも半分以上の都道府県)となっている現在は、
その開催意義をしっかり考え直さなければいけないとも言えるでしょう。
鈴木長官のコメントのような、より楽しい多くの国民に愛されるイベントとして
存続していってほしいと思います。
そして、ボウリングはそのモデルケースのような競技であると思うのです。
今年も少なくないシニア世代の方が代表として参加され、立派な成績を収められましたし、
一方で将来の日本を背負うようなボウラーも誕生しました。
 まさに理想的な国民体育大会(来年からは国民スポーツ大会かもしれません)
のあるべき競技形態の一つと言えましょう。

 ボウリング業界の問題点ばかりを指摘してきた私ですが、
ボウリングはこんな誇れる一面も持っていると改めて認識した次第です。

四家 秀治 (よつや・ひではる)

四家 秀治 (よつや・ひではる)

元テレビ東京アナウンサ- 2011年7月からはフリ-。テレビ東京在職中は、ボウリングの実況を多数経験。東京運動記者クラブボウリング分科会代表幹事と、武部勤衆議院議員が会長であるボウリング評議会の理事を2011年3月まで務めた

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